贈与税非課税制度

 贈与税の非課税といえば暦年贈与を思い浮かべる方は多いと思います。暦年贈与というのは、1月1日から12月31日までにした贈与が110万円以下であれば非課税という制度です。今回のブログでは110万円を超えても贈与税がかからない特例制度をお話しします。大きく分けて5つあります教育資金一括贈与、②結婚子育て資金一括贈与、③配偶者控除(おしどり贈与)、④住宅取得資金等贈与の特例、⑤相続時精算課税制度です。それぞれ非課税限度額を横に書いてあります。


 たとえば教育資金一括贈与なら1500万円まで非課税になります。その次に暦年贈与と併用できるかを記載しています。教育資金一括贈与の場合なら、1500万円+110万ということです。相続時精算課税のみ、暦年贈与が使えなくなります。また、おすすめ制度に○をつけています。教育資金一括贈与と住宅取得資金贈与の特例はおすすめにしていますが、それ以外はデメリットも多いので注意が必要です。まずは贈与の基本中の基本、暦年贈与についてお話ししたいと思います。暦年贈与というのは、11日から1231日までにした贈与が110万円以下であれば非課税という制度です。これよく勘違いされている方が時々いらっしゃいますが、もらう側が110万円です。例えば父方のおじいちゃんと、母方のおじいちゃんが孫に110万円づつ贈与したら220万円です。これは贈与税を払わないといけません。




①教育資金の一括贈与
 まず1つ目、教育資金の一括贈与です。これは30歳未満の子・孫への教育資金贈与は1500万円まで非課税という制度です。この特徴は直接、子・孫へ1500万円まで贈与するわけではなく専用の銀行口座を作ります。※色々な銀行が教育資金一括贈与用の商品を持っていますので確認されると良いかと思います。ここに1500万円を入金しておくんです。そして、お子さん、お孫さんの入学金ですとか、授業料とか、塾や習い事の支払いをするんです。習い事でもいいんです。それで学校から領収書をもらい、それを銀行に提示すると、お金が払いだされる仕組みです。直接贈与するわけではありません。

 

 教育資金の一括贈与の留意点についてお伝えします。もそもですが教育資金の負担は非課税です例えば孫の大学入学資金に1000万を払っても課税はされません。あと30歳時点で使いのこした分には贈与税がかかるので、余らせないように孫が小さいうちに口座を作っておくことも大切です。口座を作ると解約できませんので、お金をいれすぎると、あとで生活に困るかもしれません。また、贈与者が死亡してた残金は相続税に含まれてしまいます。ただし、もらった人が23歳未満、学生、職業訓練中であれば対象外になります。そのため、早いうちに渡して、長生きをすれば使える制度になります。しかし、もらった人が孫、ひ孫の場合は相続人ではないために「2割加算」になってしまいます。




②結婚子育て資金一括贈与
 2つ目の制度は結婚子育て資金についてです。結婚、子育て資金の一括贈与とは何か、20歳以上~50歳未満の子、孫への結婚、子育て資金の贈与は1000万円まで非課税という制度です。これは先ほどの教育資金の一括贈与と手続きは似ています。まずは口座を作ります。こちらも色々な銀行さんが、結婚、子育て資金の一括贈与の商品を持っています。その口座に1000万円まで入金しておくんです。そして子、孫が挙式や披露宴・分娩費用・保育料などにそのお金を使い、支払いをして領収書をもらいます。領収書を銀行に提示するとお金が払いだされる仕組みです。


 結婚子育て一括贈与の留意点についてお話しします。そもそもですが結婚子育て資金の負担は扶養扱いですので非課税です。あと50歳時点で使い残した分には贈与税がかかります。そして重要な部分がここです。贈与者が死亡した場合は相続財産に持ちもどされてしまいます。ここが教育資金一括贈与との大きな違いになります。持ち戻されてしまうのだったら、扶養で都度渡すのと変わらないんじゃないの?と。教育資金一括贈与のメリットは亡くなっても、残金が贈与されたままになっているということが最大のメリットですがこちらにはそれがありません。メリットはあまりないのですが、強いて言えば孫への贈与で使いきれず相続財産になった場合、相続税の2割加算の対象外になることくらいです。相続税対策として使うには十分な検討が必要です。




③配偶者控除(おしどり贈与)

 つぎは贈与税の配偶者控除です。おしどり贈与とも言います。おしどりは夫婦仲がいいますが、別に仲が悪くても夫婦なら使えます。結婚20年以上の夫婦の居住用財産または、住宅資金の贈与は2000万円まで非課税とい制度です。下図の例でいうとお父さんからお母さんに贈与するわけです。家の現物でもいいですし、お金でもいいです。2000万円まで贈与できますが、21日~315日までに税務署に申告をしなければいけません。


 メリット、デメリットをみていくと、まずデメリットとしてそもそも配偶者には相続時に有利な税額軽減制度があります。16千万円または法定相続分の範囲なら配偶者は税金がかかりませんので、わざわざ生前に贈与する必要があるのか?そして、どちらが先に亡くなるかわからないということもあります。せっかく贈与しても、先に贈与した配偶者がなくなれば、贈与する意味がなくなります。あと、贈与時に税金がかかります。そして住んでいる土地を贈与すると小規模宅地の特例が使えなくなります。メリットはもち戻しのルールがないということくらいでしょうか相続税対策としては十分な検討が必要な制度と言えます。数億の財産がある家族で、小規模宅地特例を自宅ではなく収益不動産に使うというのなら使う価値はあるかなという感じです。



④住宅取得資金等贈与の特例

 それでは次に住宅資金等贈与の特例についてお話しします。これは18歳以上の子、孫への住宅資金の贈与が非課税になる制度です。非課税枠は後程説明します。これは先ほどと違って贈与を受けた翌年の21日~315日までに申告する必要があります。住宅資金等贈与の適用条件ですが、かなり複雑です。使えると思って、使えないと、税率が最も高いと言われている贈与税がかかってしまうこともありますので、税務署、税理士にご相談していただいた方がよいと思います。使えると思って贈与したら、多額の贈与税がかかる可能性があります。



 適用条件は複雑ですが、いくつか要件について説明をしてみたいと思います。住宅取得に充てるために金銭の贈与を受け、実際にその金銭を住宅取得資金に充てていること。つまり、決済前に贈与しなければならないということです。住宅ローンの支払いには当てられないので計画的に贈与のタイミングを見計らわないと、この制度がつかえなくなります。直系尊属からの贈与であること。つまり、配偶者の親からの贈与できません。当然配偶者の親が配偶者に贈与して、その分の持分を持つことはできます。贈与を受ける者がその年11日において18歳以上、所得金額が2000万円以下であること。2000万円の所得がないと思われる方もいるかもしれませんが、買い替えで、前の不動産を売却した時の譲渡所得も含めますので、2000万円を余裕で超えるケースも多くあります。このように、要件が細かいので、是非、専門家にご相談いただくのがよいと思います。





⑤相続時精算課税

 おすすめマークがついていなかった相続時精算課税についても説明をしておきます。これは20歳以上の子・孫へ2500万円までの課税を繰り延べる制度です。これは読んで字のごとく相続時に精算して課税する制度なので、将来相続税がかかります。相続税対策にはならないので注意してください。(結構誤解をしている人がいます)もう一つ注意が必要なのは、暦年贈与と選択制ですので、一度相続時精算課税を使うと暦年贈与に戻れなくなります。



 相続税対策にならないと言いましたが、ひとつ、節税対策になる裏ワザもお伝えしておきます。それは収益不動産がある方です。上記のように建物部分を相続時精算課税で贈与する方法です。例えば、建物の相続税評価額が2500万円、時価が5000万円の収益物件があったとします。この建物部分だけ相続時精算課税で贈与します。そうすると贈与税は2500万円までかかりませんので0円です、ただし相続時に相続税がかかります。これでは相続税対策にならないと思うかもしれませんが、贈与後の賃料が子に入るようになります。なぜかというと、賃料は建物に付随するものなんです。土地から賃料が発生するわけではないんです。なので、贈与後の賃料が親に溜まっていかないので、相続財産を減らすことができます。それと子供には現金が入るので納税対策としても有効な方法です。




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