遺言書を作成すべき人

 そもそも遺言とは何のためにするのでしょうか。遺言とは自分が生涯をかけて築き、守ってきた財産を最も有効・有意義に活用してもらうために行う遺言者の意思表示です。遺言書を作成すべき人とはどのような方でしょうか。相続人同士の仲が悪かったり、財産を渡したくない相続人がいる、負債・保証債務があるなど・・遺言書を作成すべき人はたくさんいます。今回は①子供がいない夫婦、②財産に不動産が多い人、③相続対策をしている人について説明します。



①子供がいない夫婦
 旦那さんと奥さんがいて子供がいなかったとします。旦那さんの親ももう亡くなられているのですが、旦那さんには2人兄弟がいたとします。もしこの旦那さんが亡くなったらこの財産はどうなるのでしょうか?
 旦那さんが亡くなった瞬間にこの財産は夫の兄弟と奥さんの共有財産になります。持分は3/4、1/8、1/8です。しかし夫の財産である家も預金もご夫婦で作られた財産だと思いますが、法律上は旦那さんの兄弟にも権利が流れてしまいます。奥さんが預金を引き出したり、家の名義を自分に変更しようとした場合は、ご兄弟にお願いをしなければなりません。もし次男が拒否したら、預金は引き出せないことになってしまいます。もし生前、旦那さんが自分の財産はすべて妻に相続させるという遺言書を作っていれば、すべての財産は奥さんにいきます。夫の兄弟には遺留分はありませんので、遺言書を作った時点で、奥さんにすべて財産を相続させることが確定します子供のいないご夫婦はすぐにでも遺言書を作っておくべきです。それもどちらが早くなくなるかわからないのでお互いにつくることが肝心です。


②財産に不動産が多い人
 お父さんがいて長男、長女がいたとしますお父さんには1000万円の自宅と 1億円の収益不動産があります。「私が死んだら兄弟仲良く財産を分けてくれ」とお父さんは考えていたんです。ではみなさんが長男や長女だったとしたらどう思いますか?もし長男が1億円の不動産を相続したら、長女はすごく不公平に思うでしょうし、逆でも同じことでしょう。おそらく遺産分割協議で合意ができないと思います。不動産は簡単には分けられないので、不公平な分割になりがちです。遺言書がなければ分割自体できないでしょう。財産が自宅だけの場合はもっと大変です。分けようがないですから。できるだけ公平に分ける方法については、別のブログでお伝えしたいと思います。



③相続対策をしている人
 お父さんと長男、長女がいたとします。長男は賃貸暮らし、長女は夫の持家に住んでいたとします。お父さんが相続税対策として小規模宅地特例を使おうと考えていたとします。小規模宅地特例は自宅土地の評価を8割減できる相続税対策の上で非常に重要な特例なのですが、適用するには相続する人が別居している場合、賃貸暮らしという条件を満たさなければなりません。もし遺言書がなく、長男が現金、長女が自宅を相続してしまったら 特例が使えず、支払う相続税は770万円になります。もし遺言書で長男に自宅を相続させるように指定しておけば、特例が使え相続税は180万円になります。相続対策する場合は遺言書とセットで考えないと効果がなくなったり、トラブルになったりまします。





 今回は3つの事例をご紹介しましたが、他にも遺言書を書くべき人は多くいらっしゃいます。家族関係が複雑な場合や相続人が配偶者と兄弟の場合など、揉める要素があると考えられるときには、遺言書の作成は大変有効な方法といえるでしょう。



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